2016年2月26日金曜日

弱虫ペダル × 苦しいときに必要なのは「達成目標」!

なんとかしたいのに、とても苦しい。

状況だったり、体力的にだったり、環境だったり。
その状況はさまざまですが、苦しいときはいくらでもあると思います。

そんな苦しい状況の中では、

「もうちょっと頑張りたい」
「もっと頑張りたい」

と思っても、なかなか前に進めないですよね?


このブログの記事は、どれも比較的長いほうだと思うのですが、そのせいかよく、書いている最中に逃げたくなります。
しかも逃げから戻ってきても、なかなか再開できないという(笑)


では、そんなときにはどうすればいいのでしょうか?

今回はそれがわかる、週刊少年チャンピオン2016年13号掲載『弱虫ペダル』 RIDE.389「冬の約束」のシーンと、『達成目標を持つメリット』についてご紹介したいと思います。



■ 苦しい状況の中、総北高校自転車競技部の「モチベーション」となったものとは?
(※ 以下に掲載した画像は紹介作品からの引用で、著作権は作者および出版社にあります) 

『弱虫ペダル』 RIDE.389は、現在行われているインターハイの1か月前に行われた、メンバーミーティングの回想から始まります。

壮行会への出席のため、キャプテンが不在で始まったメンバーミーティング。

実際にインターハイのコースを走ってきた古賀 公貴(こが きみたか)が、自身が感じたことやコースマップには描かれない細かいギャップ、勝負所についてなどについて説明することから、ミーティングは始まりました。

集中力を切らさずそれを聞いたメンバーたちに、一通り説明が終わった後、古賀が語りかけます。

「他にききたいことはあるか」


特に反応がなかったことを確認したのち、古賀が続けます。
「よし、なら、こちらからきこう」
「すでに2度目のインターハイの者もいる」
「要領がわかってきて――、あるいは初めての者でも」

「インターハイで試したいことはあるか?」

一気に、その話題に食いつくメンバー。
「守ってばかりいては勝てない、挑戦なくしてチャンスは生まれない。これは純太(キャプテン)の言葉だ」

「試してみたいことを遠慮なくメンバーから引き出す。これが今回オレがミーティングのリーダーを任されたもうひとつの理由だ。自由に話せ、どんな絵空事でもいい」
「精査して、可能性があるものはオーダーに組みこもう」

それを言い終わるや否や、自己主張の強い後輩たちが一斉にしゃべり出します。

それを笑いながら眺める小野田 坂道(おのだ さかみち。この漫画の主人公)に、古賀は話しかけました。
「小野田、おまえはないのか。何か、インターハイで試したいこと」
「…あ、いえ、ボクは一生懸命走って、皆さんのお役に立てれば、それで」
そういう坂道が改めて話し出すまで、じっくり待つ古賀。

そして、改めて坂道がゆっくりと話し始めたのは、こんな内容でした。

「あ… でも… もし… もしも」
「少しだけ… ひとつだけ言っていいのなら」
「雪の… 今年の2月に… あの、神奈川の… 山神の東堂さんって方とその目の前で、少し約束したので… できたら…」

「箱根学園の真波山岳くんと、勝負がしたいです。 どこかで…」

「でも…できたらでいいんです。全然、あのホントに、大切なのはチームの勝利ですし」
「真波くんと一度だけ、たまたま会ったときに… 話したときに、コース決まったの見たら、2日目の山がいいよね、なんて話をしたん… したんですけど」

「チームのこともありますから、はい」
「あ… 勝負っていうか、全力を…出して、出しきって、最後の一滴を絞るような…」
「真波くんと2人で…」


「そんな走りをもう一度してみたい て… それだけなんですけど」

それを聞き終わった古賀は、坂道の背中を叩いてこう返しました。
「去年 最大の功労者が何を言っている。一番わがままを言っていい立場だ」

「純太には話しておこう。状況次第だろうが、考慮しておくよう伝えるよ」

チームのメンバーも、そのひと言に対しては、
「カッカッカ、ったく小野田くん」
「ああ…!! ワガママだな」
「何とかしよう、そうできるように」
とても肯定的な反応をしていました。


回想が終わって現在。

もう少し先に、回想に出てきた『2日目の山』が待ち構えている状況で、坂道たちが所属する総北高校自転車競技部は、先頭から遅れてしまっている状況でした。

しかしその中でも、メンバー1人を除く5人がまとまることができました。

自転車競技では、風の抵抗を受けるため先頭で走る人がどうしても体力を消耗します。
そのため、チームの中で先頭を入れ替えつつ走る(引く)のが基本でした。

「次だ、鏑木 引け!!」
「はいス!!」
「いいペースだ、集中しろ。絶対追いつくぞ先頭に!!」
メンバーに声をかけ、気合を入れる手嶋 純太(てしま じゅんた)。
その言葉に、坂道が反応します。
「次はボクが引きます!!」

しかし、手嶋の指示はこうでした。
「まて。小野田は(引く)ローテーションに入らなくていい。この平坦は、温存しろ」

「オーダーだ。古賀からすでにきいている」
「おまえは、2日目の山を獲れ!!」

「え、いや、でも、その」
その指示にわたわたする坂道に、手嶋はこう続けます。
「追いつく可能性がでてきた、その可能性にかける。皆のモチベーションになれ!!

『モチベーション』 その言葉に、反応する坂道。その坂道に、純太はさらに続けます。
「苦しい時に必要なのは、たった一点でいい」
「達成目標なんだ!! ”オレたちはおまえを山まで運ぶ”!!」

キャプテンのその言葉に、すぐさま反応するひとりのメンバー、今泉 俊輔(いまいずみ しゅんすけ)。
「そうだ、俺も山まで引いてやる」
「おまえは――小野田!! 何も言わずに」

「ついてこい!!」

そんなメンバーたちの言葉と行動で、坂道の心は決まりました。
「皆さん…!! ありがとうございます、わかりました」
「ボクは… ボクは」
「全力で温存します!!」

すべては、坂道の夢を実現するために。
総北メンバーは、団結の力をさらに強くするのでした。




■ 総北メンバーのモチベーションとなった、『小野田くんの夢』

ちなみにこのシーン、どのくらい先頭から遅れているかというと。
それを知らせるための味方が涙目だった(ていうか泣いてた)くらいです(笑)

そんな、涙目になるような厳しい状況の中でも、メンバーは『小野田くんの夢』をモチベーションに、状況打破へと動き出すことができました。

なぜ、『小野田くんの夢』を目標にすることで、メンバーのモチベーションを上げることになったのでしょうか?

いくつも要因はあるとは思いますが、今回は3つのポイントをご紹介します。



・ 目標を持つことで、情報の認識が変化する

「超一流アスリートのマインドを身につけて あなたのゴールを達成する!」(菊池教泰 著、開拓社)という本に、こんな内容が紹介されています。
(以下、上記書籍より引用)


 これは、一つには、ゴールを設定することによって先に述べた情報の認識が変化するということです。つまり、「この技を出すにはこの筋肉が必要だ」 → 「この筋肉を鍛えるためのトレーニングだ」 → 「今、鍛えている筋肉にちゃんと負荷がかかっているか」という認識で捉えるようになります。

(中略)

 さらにもう一歩踏み込んで考えると、日本一になるというゴールを決めれば、日本一になるための情報が認識できるようになり、世界一と決めれば世界一になるための情報の認識が始まるということです。世界一というゴールを設定することでトレーニング中も、街を歩いているときも、世界一になるための情報が入り始めます。

(中略)

 認識の方向性・スケールが変わるということが、ゴール設定によるパフォーマンスの変化の第一歩なのです。
(以上、上記書籍より引用)


漫画のシーンに当てはめて、引用の抽象的な部分を補いたいと思います。
(上記書籍では、中略部分などに細かなわかりやすい例があるので、興味を持たれた方はぜひ読んでみてください)

漫画のシーン内でもあったように、一番大切なのは、本来「チームの勝利」のはずです。

しかし、彼らは「先頭との差がかなり開いている」という、『情報』を得てしまいました。
結果、「チームの勝利がかなり厳しい」 → 「目的を叶えることができない」 → 「モチベーションが維持できない」という、良くない流れになってしまいます。

そこで、キャプテンの手嶋は目標を「坂道の夢の実現」へとシフトさせました。
すると、

「小野田くんは温存。その他のメンバーで可能な限り先頭に追いつく」
「次の山を獲れれば、流れは変わるかもしれない」
「いや、きっと小野田くんならやってくれる」

などの「個人の役割分担ややるべきこと」へと、頭に入ってくる情報が一気に変わるわけです。

それによってモチベーションがあがる、ということですね。



・ 『具体的な目標』が、「ワクワク感」を呼ぶ

『具体的に』決める必要があるものの、それを「達成した!」と自分でわかる目標を立てることで、「ワクワク感」を感じることができ、モチベーションが上がることがあります。

今回の漫画のシーンでいうなら、「小野田くんが勝負できる状態で山へと送り込む」のが、チームの目標になりました。
これは状況さえ揃えば、「ちゃんとできた!」とわかる、具体的な目標です。

すると、どんなワクワク感が生まれてくるでしょうか?

たとえば、

「その状況さえ作れば、きっと小野田くんならやってくれる!」

という「ワクワク感」があります。
「前回のインターハイでの功績」や「普段の頑張り」、「ここぞというときに発揮できるパワーを持っている」など、彼には「ワクワク」をメンバーに感じさせる要素がいくつもあります。

その他にも、目標を立てたことでそれを達成したときのことを、メンバーは想像すると思います。

小野田くんがライバルと繰り広げるデッドヒート。
その結果、普段見せない顔で喜んだり、ガッツポーズをしたりするであろう小野田くん。
勝利の結果を知ったときの自分たちの感情。

それを想像した途端にエネルギーが湧いてくるのは、『弱虫ペダル』を読んでいる人なら想像に難くないと思います。またそれがわからない方でも、「自分の子供や親友が頑張って成功を収めたシーン」を想像すれば、同じ気持ちになれると思います。

(その他にも『具体的』に目標を決めることにはメリットがあるのですが、長くなりそうなのと今回のシーンでは描かれていない部分なので省略します)
(この部分は「行動の科学 先送りする自分をすぐやる自分に変える最強メソッド」(マイケル・ボルダック 著、フォレスト出版)という本を参考に書いています。そこに他のメリットも出てきますので、気になった方はぜひ目を通してみてください)



・ 目標とそれに向かう『理由』があれば、一瞬で動ける

ひとつ上の内容と同じく、「行動の科学 先送りする自分をすぐやる自分に変える最強メソッド」(マイケル・ボルダック 著、フォレスト出版)からご紹介したいと思います。

まずは、その書籍からの引用をご紹介します。


 ゴールが明確になっていて、そのゴールに向けて、何が何でも達成したいと思える絶対的な理由が見いだせていれば、ゴールへの80%は達成されたと言っても決して過言ではありません。
 それほど、自分の中にゴールを達成すべき、絶対的な理由を見つけることは重要なことなのです。
 自分の中に、絶対にゴールを達成したい、と思える強い理由があり、その理由、欲しい結果にフォーカスしていれば、あなたは必要な行動を先送りすることなどなくなるでしょう。得たい結果に向けて、すぐに次々と行動を起こしていけるはずです。
(以上、上記書籍より引用)


この本では、この後に「著者の実体験」を例にわかりやすくその意味と効果の出る経過を説明してくれていますが、ここでは漫画のシーンに沿って、これをご紹介していきます。

総北メンバーの目標はここまで書いた通り、「小野田くんの夢(=ライバルとの2日目の山での対決)の実現」でした。
そこには、どんな「絶対に達成したいと思える強い理由」があるのでしょうか?
今回の話だけではそれを理解し切ることは難しいとは思いますが、

 ・ 常に「チームのために」と、チームを優先する小野田くんに報いたい
 ・ 前回の大会の一番の功労者が言った、唯一の夢だからこそ、叶えてあげたい
 ・ 自分たちの頑張りで恩返しができる、絶好の機会

といったところでしょうか。

実生活のなかでも、特にお世話になった人が苦しんでいるときなら、多少時間を割こうが多少お金がかかろうが、「助けてあげたい!」って思いますよね。

そしてそんな中、特に注目したいのは、シーンの最後あたりに出てくる「今泉の行動」です。

彼はキャプテンから「坂道温存」のオーダーが出た瞬間、「ついてこい!!」とすぐに一番苦しい前へと出ましたし、最後のシーンでは「小野田…!! オレはいつもおまえに…!!」と、内に秘めた想いを、読者に感じ取らせるシーンが描かれています。

そんな、「坂道の夢を叶えさせたい」と誰よりも強く思えた彼だからこそ、誰よりも「早く」「一番辛い」行動ができたのだと思います。

それを考えると、この「理由」をしっかりと持つ重要性を感じることのできるシーンでもあると思います。



以上、3つ続けてご紹介してきました。

まあもっといろいろあるんですが、キリもないし長くなりそうなので(笑)
このあたりで切りたいと思います。

「目標を決める」ことで、いくらでもモチベーションのあがる要因はあるだろうし、そうなんだろうなあ、と皆さん思ってらっしゃると思います。

しかし、今回はそれに合わせて、ぜひその「コツ」に注目してみてください。この記事内だけでも、

「具体的に」
「達成したいと思える強い理由も必要」

の2つをご紹介していますが、漫画のシーンでも、この2つが無いような「今から挽回する!」という目標だけでは、同じようにメンバーのモチベーションが上がったとは思えません。

上でご紹介した「行動の科学」でも、『月収100万円が欲しい!』という目標は、数字が入っていることでとても具体的に見えるが、とても漠然とした、理由としては弱い目標だ、ということも紹介されています。


あなたの目標はなんですか?

改めてこの機会に考えることで、2つの「コツ」が作用して、目の前の苦しみがサラーっとなくなってしまうかも知れませんよ!?


機会があればぜひ、試してみてくださいね!



記事を最後までお読み頂き、ありがとうございました!!

(※ 掲載した画像は紹介作品からの引用で、著作権は作者および出版社にあります)

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