2014年12月30日火曜日

学糾法廷 × 好きな子には意地悪したくなる心理のカラクリ!

『好きな娘には意地悪したくなる』 -そんなの常識じゃないですか…!


上のシーンは週刊少年ジャンプ2015年4・5合併号掲載、学糾法廷 第4話「美少女アイドル 小鳥遊愛莉盗撮事件2」のものです。

この漫画の主人公である犬神アバクは、とある盗撮事件の被告である魚澄(うおずみ)くんという男の子を弁護する中で、「好きな娘には意地悪したくなるものだ」と主張しました。

魚澄くんがその恋心から、盗撮事件の被害者である小鳥遊 愛莉(たかなし あいり)によくイタズラをしていたことで、「盗撮も魚澄がしたことだ!」と疑われてしまうというお話のワンシーンです。


確かに、「好きだからこそイタズラをする」というのは、実際の生活でもよく聞く話です。

しかし「好きな人に対してイタズラをする」というのは、相手が嫌がるため、相手に嫌われることはあっても好きになってくれることはあり得ないはずです。

つまり、普通に考えれば好きな子にイタズラをするのは「損な行動」のはず。

にも関わらず、それでもやってしまうのが世間一般で「常識」になっているです。

なぜ、そんな矛盾したことが起こるのでしょうか?

今回はそれを、心理学的な面からご紹介したいと思います。


● 「嫌がられる」ことが、「嬉しく」感じられる!?

好きなのに意地悪をしてしまう原因は、心理学ではこう考えられています。

「イタズラに対して怒ったり反応したりすることが、相手に対するご褒美になるから」

…と、これだけを聞いてもワケがわからないと思いますが(笑)

しかしこれは「アメとムチ」という視点から見ると、納得できるものになります。


一般的に「アメとムチ」というのは、

・良いことをしたらご褒美をあげる。
・悪いことをしたら罰を与える。
・そうすることで、人は良いことと悪いことを判断できるようになり、良い行動をたくさんするようになっていく

という考え方です。


この理論でいくと、「イタズラをした人」には「怒る」「嫌がる」といった、罰を与える行動や態度を取るのが正解となりますよね?

しかしこの「怒る」「嫌がる」行動や態度は、イタズラをした側が「構ってくれた」行動と取り、相手がむしろ「アメ」として感じることもあるということが言われています。


よく子供が、ちょっと考えれば「怒られるとわかっている」ようなイタズラや悪いことをすることってありますよね?

そしてその行動を見て親は怒るわけですが。

実は、そのイタズラは「親の注目を自分に向ける」という目的を子供が持ち、その上で行っていることもあるのです。

日々の行動で子供が怒られることもあると思いますが、そのことで子供は「これはやっちゃダメなことなんだ」ということと併せて、「悪いことをすれば親からの反応を得られる」ということも学習します

もちろん良いことの方も学習をしますが、良いことをしても見てもらえなかったとき、次の手段として子供はいたずらをするという選択肢を取ることがあるのです。

そして子供は、怒られたことで親の注目を得て嬉しく思い、イタズラを繰り返してしまうのです。

これが、「自分のやった行動でこっちを見てもらえた」というのがアメになる、というカラクリの全容です。

イタズラをして怒られているのに笑っている子供がいるのも、この考え方があれば納得できますよね!


好きな子にイタズラをすることに関しても、同じように考えることができます。

誰でも、好きな子とは話してみたい、仲良くしたいと考えると思います。

しかし、そういった願望はなかなか叶うことはなく、叶ったとしても「もっと話したい」「もっと仲良くなりたい」と考えるはず。

しかし相手が同じように考えて行動することはほとんどなく、欲求だけが強く残ります。

そんなとき、たまたま自分がしたイタズラや、誰かがその子に対してしたイタズラに「反応している」姿を見てしまうと、

「イタズラをすればこっちを見てもらえる!」
「イタズラをすれば反応してもらえる!」

と学習してしまい、イタズラを繰り返してしまうようになります。


「イタズラに対して怒ったり反応したりすることが、相手に対するご褒美になる」

というのは、こういうカラクリで起こる心理です。

これは人間の心理として、子供だけでなく大人も無意識でやってしまっているのを見ることもあります。

そう考えると、犬神アバクのように「常識」と言っても過言ではなさそうです。

まあ、だからといって意地悪をしていいわけではありませんが(笑)


● じゃあイタズラにはどう対処すれば!?

ここまで話をすると、「じゃあ意地悪にはどう対処すれば良いの!? 打つ手なしなの!?」という話が出てくると思いますが。

一番良いのは、「相手の悪い行動は可能な限り無視をする」ことです。

実はそのことがが理解できるようになるヒントも、同じ「学糾法廷」に出てきていたのでご紹介したいと思います。


上のシーンは、魚澄くんが、小鳥遊さんに本気のラブレターを出したにも関わらず、何も反応がなかったことで小鳥遊さんに急に冷たくするようになった、というのが説明されているものなのですが。

これを魚澄くん視点で見ると、

「自分は本気で行動したのに相手からは何の反応もなかった! ひどい! だから冷たくしてやる!」

と彼が考えたからこそ起こったことだ、というのがわかります。

つまりこれは、「何の反応もしないことが罰になることがある」ということです。

「相手に○○してもらいたい」という目的を持っているからこそ、「相手に無視される」ということが一番つらい罰になるというのは、理屈で考えても納得できますよね?

相手のイタズラに対しても、相手の目的が本当の嫌がらせなのではなく、「こっちを見てほしい」「反応してほしい」というものであれば、無視するのが一番なのです!



「どんな行動でも、その行動には目的がある。」というのは、アドラー心理学での考え方です。

相手が自分の子供の場合は特に、イタズラは「もっと親に相手をして欲しい」という欲求から起こしていることも多いと思いますので、良い行動をしたときにはうんと相手をしてあげるのが良いと思います。

機会があれば、ぜひ使ってみてくださいね!



記事を最後までお読み頂き、ありがとうございました!!

(※ 掲載した画像は紹介作品からの引用で、著作権は作者および出版社にあります)

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