2014年11月27日木曜日

暗殺教室 × 望まない才能でも「人の役に立てば」自信になること

今回は週刊少年ジャンプ2014年52号掲載、暗殺教室 第117話「珍客の時間」のワンシーンを例に、望まない才能でも人の役に立てば自信になることについてご紹介したいと思います。


現在「暗殺教室」は、学園祭にてクラス対抗での売上競争の真っ最中です。

主要登場人物のひとりである潮田 渚(しおた なぎさ)が所属するE組も、A組に勝つためにE組用の校舎で、オリジナルの飲食店を出していました。

そんな中、渚と過去のとある件で出会い、渚を女の子と思い込んだまま好きになってしまった法田 ユウジ(のりた ゆうじ)を、渚が流れで接待する羽目になってしまう、というお話です。

金持ちのボンボンであるユウジに学園祭での売り上げに貢献してもらおうと、E組のクラスメイトたちは渚に指示を出し、渚も悪いと思いながらもその指示に従って、いろいろメニューを頼んでもらえるように誘導します。

しかしその過程で、暗殺の世界とは別世界で生きるユウジに見せたくない様なイレギュラーなことが、彼らにいろいろと起こります。

なんとかそれを渚は誤魔化そうとしますが、自らの経験で得た特別な観察眼を持つユウジは、渚が嘘を付いていることを見抜きます。

その観察眼は確かで誤魔化しようがない。そう感じた渚は

「すごいね、観察眼」

と素直な気持ちで感服します。しかしユウジはそれに対して、

「すごくねーよ。 いやらしい環境が育てた望まぬ才能だ」

と、自分の能力を否定します。

そんなユウジに、「外見は女の子」という自分を重ねて、渚が話します。

「…言う通りだよ、うそついてた。 僕もね、この外見は子供の頃から仕方なくてさ。ずっと嫌だった」

「けど望まぬ才能でも、人の役に立てば自信になるって最近わかった。だから今はそこまで嫌いじゃない」

と、自分の外見がかわいい女の子そのものであることを、今はひとつの特徴として認めつつあることを話し、

「…ごめんね。 僕、男だよ」

と、今まで女として騙していたことを、渚は詫びるのでした。

そんな渚と話を続け、「欠点や弱点も裏返せば武器にできる、ということを学んだ」という話を聞いているうちに自分のことが馬鹿らしく思えてきたユウジは、払わせたお金を返そうとする渚を置き、そのまま帰ってしまいます。


そして次の日、学園祭2日目にして最終日。

売上競争でA組に勝つことが目的のE組メンバー(渚含む)は、速報にて、現在のペースではA組とは勝負にならない状態であることを知ります。

落ち込んだり焦ったりしている生徒たちでしたが、E組校舎へと向かうその道中、自分たちの店の前に長蛇の列ができており、テレビ局の取材すら来ている現状に気づきます。

その要因となったのは、昨日渚とやり取りをした法田ユウジが管理している、グルメブログの記事による口コミでした。

そのユウジが書いた記事は、こんな内容でした。

『「欠点や弱点を武器に変える」。 店で働く友達がそう言ってたのを聞いて』

『偉大な親の影に隠れて甘やかされ、どこかそれを後ろめたく思っていた自分が…なんかアホらしくなりました』

『甘やかされた小遣いだって自分の武器。皆の役に立ちゃいいので、開き直ってオススメの情報を発信します!!』

そのブログは、実は今一番勢いのあるグルメブログ。

そんなブログで「人生観が変わる山の上の店が味わえるのは、あと1日だけ!!」とE組の店が紹介された結果、E組の店は大繁盛し、それは渚たちの助けとなったのでした。



「欠点や弱点を武器に変える」ことも、「あと1日だけ!!」という限定に人は弱いことも、すごく魅力的なテーマなのですが。

今回注目したいのは、望まない才能でも「人の役に立てば」自信になること、です!


実は、この「人の役に立てば自信に繋がること」は、アドラー心理学でも同じような内容のことが推奨されているのです。


アドラー心理学では、「幸せになる唯一の方法は他者への貢献」だと考えられています。

アドラーはこう言っているそうです。

「あらゆる困難を取り除く助けとなるような統合的視点が存在するとすれば、それは共同体感覚を発展させるような視点である」
(「アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉」 小倉広著 ダイヤモンド社より引用)

共同体感覚と貢献について、アドラー心理学で薦められている内容を簡単に言うと、さまざまな悩みを無くして幸せになるには、みんなの役に立つことで得られる、自分の居場所を手にしたような感覚を得るべし、ということです。

人から感謝され、その結果人からも支援されることで、自分の居場所を作り、さらにその流れを大きくしていくことが推奨されています。

みんなの役に立つことは、人から感謝される第一歩になるため大切だ、ということですね!

アドラー心理学関連の本なら、ほとんどの本でこの「共同体感覚」は最重要なものとして紹介されていると思います。


今回の漫画の例で言えば、

・自分の女の子のような外見を嫌っていた渚が、E組でさまざまなことを習い行動してきた過程で、クラスメイトなどの役に立った経験から、自分の外見がそこまで嫌いではなくなったこと

・法田ユウジは「うわべやごまかしの造り笑いを見抜く観察眼」が渚の嘘偽りのない会話を引き出したことや、「甘やかされた小遣いで得た確かな味覚」がブログによる情報発信によりまわりの役に立てたことなど、「いやらしい環境が育てた望まぬ才能」だと考えていたものがまわりの役に立っていることに気づいたことで、開き直れたこと

が、人の役に立ったことで自信となったポイントとして見れると思います。
(というか今回の漫画内の話全体のポイントになっていると思います)


どんな人でも、悩みとしてコンプレックスは持っているものだと思います。

それを武器に変える方法…をここで説明するとちょっと長くなると思うので、それについての詳しくはまたの機会にしようと思いますが(笑)


自分の弱い部分に限らず、自分の特技や行動が「役に立った!」と感じられたときは、とっても元気になれることが意外に多いようです。

小さなことで言えば、困っている人に電車で席を譲れたときとか。

意外にそういうのって出来ないものですが、出来たときには、なんとも言えない爽快感すら感じることができたりします。

自分でやったことに「ありがとうございます!」と感謝されたときや、「私はあなたのそういうところ、すごく好きです!」と好印象を伝えられたときのことを想像すれば、それが自信になって「もっと頑張ろう!」と思えるのは、イメージしやすいと思います。
(ちなみにそういった感想を素直に受け入れらないときには、同じアドラー心理学に出てくる「自尊感情」について調べてみると、素直に受け入れられやすくなれると思います。参考までに。)


他の人からはよく褒められたり注目されたりするけど、それに対してあまり自分が良い印象を持っていなかったり、自信がなかったりしたとき。

そんなときは「それを誰かの役に立ててみる」ことで、自分のその部分を武器にして自信を持てるようになるかもしれません。

その可能性は、十分にあると思います。

思い当たるところがあれば、ぜひ試してみてくださいね!



ここまで読んでくださって、ありがとうございました!

(※ 掲載した画像は紹介作品からの引用で、著作権は作者および出版社にあります)

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