2014年6月15日日曜日

実は私は 第67話「求愛しよう!!」 (「行動」するから「感情」が沸き起こる!? 行動と感情の順番について)

今回は週刊少年チャンピオン2014年28号掲載、実は私は 第67話「求愛しよう!!」のワンシーンを例に行動することでそれに派生する感情が沸き起こることについてご紹介したいと思います。


貢がせたり奢らせたり送り迎えをさせたりするモテモテな人って、たまにいますよね。

同性から見ると「なぜあんなことをさせる人がモテるんだろう?」と不思議に思ってしまうような人でも、やはりその人はモテていて、いろいろな人からちやほやされます。

美人やイケメンだからそうされている、というのも理由としてあると思いますが、よく調べてみると実はそれだけが原因ではないようなのです。

貢いだり奢ったりしている人に「なぜそんなことをするの?」と理由を聞いてみると、だいたいは「彼女(彼)が好きだから!」という返答が返ってくると思います。


しかし実は、この順番は逆かもしれないという話はご存知ですか?

つまり、「好きだから貢ぐ」のではなく「貢ぐから好きになる」という順番になっているかもしれないというにわかには信じられないようなお話を、今回はご紹介したいと思います。


(※※ ここからネタバレを含みます。ご注意ください ※※)

まずは、実は私は 第67話「求愛しよう!!」のワンシーンとあらすじのご紹介から。


この漫画の主人公で高校生の黒峰朝陽(くろみね あさひ)と、そのクラスメイトで委員長の藍澤渚(あいざわ なぎさ)が、とある一件で薄暗い倉庫に逃げ込むこととなりました。

実は藍澤渚は本来の体は体調10cmほど宇宙人で、普段の生活では大きな(といっても一般的な女子と同じサイズの)外部ユニットに乗り込み高校生活を送っています。

しかし先週のお話で、校長の特殊能力により藍澤渚(以降、委員長)は一時的に一般の地球人と同じサイズの体になったのでした。

大きくなった委員長に対して朝陽は勢いで一時的に驚いたものの、よく見ると普段とはそこまで大きな違いがないことに気付きます。

唯一、外部ユニットには頭に大きなネジが付いているのですが、触角が本体には付いていることが気になりました。

その触角は、実は求愛行動の時のみ光るもの。朝陽に好意のある委員長はそれに気付かれまいとその事実を隠すことを決意しますが、

それで朝陽を意識をしてしまったためか、普段でも光らない触角がぼんやりと光ってしまいます。

ぼんやりとでも光っていることを指摘されて必死にそのことを委員長は否定しますが、今度は「朝陽と薄暗い部屋で二人きり」ということを強く意識してしまい、

その光はさらに輝きを増してしまいます。

委員長はなんとか平常心を取り戻すために、今光ったのは意識しすぎてしまったのが原因であること、自分の好きという気持ちよりも友人である朝陽と白神葉子(しらがみ ようこ)の仲を応援するという以前の決意を思い出すことで、自分が求愛などするはずがないと自分に言い聞かせます。

しかし後ろから校長が天使の輪(蛍光灯の代わりに使われるほど明るい)を頭上に掲げるというイタズラにより、委員長は自分の触角が光っていると勘違いして「私はそこまで卑しい女だったのかぁー!?」と思ってしまうのでした。



ここから、今回のブログのテーマに入ります。

今回注目したのは、触角が光ったわけではなく天使の輪を使って光らせているだけにも関わらず委員長が自分を「卑しい女だったのかー!?」と思ってしまったところです。

コメディ要素の強い漫画なので、もちろんギャグとしてのワンシーンだとは思います。
バカ正直に受け止める委員長可愛いですよね(笑)

しかしこれは意外にも、普段の生活でも十分にあり得ることなのです。


ここで、記事冒頭に書いた例も簡単に思い出してみましょう。

貢ぐ人は「相手が好きだから貢ぐ」というのが、普通の感覚であり考え方ですよね? というお話でした。

同じように、何か悲しいことが起こって涙が流れるときは、「悲しいから泣く」というのが一般的に考えられている順番だと思います。

今回の漫画の例も、委員長は「好きだから求愛する」という考えに基づいています。


しかし実は、心理学の研究や実験で「貢ぐという行動によって好きという感情が高まる」「泣くという行動によって悲しいという感情を強く意識する」ということがわかっているのです。

つまり、「貢ぐから好きになる」「泣くから悲しくなる」という順番になることが十分あり得るということです。


これは実験でも証明されていることで、老若男女に関わらず、過呼吸になる程度に「ハッハッ」と無理に速い呼吸をし続けると、特に精神的に問題のなかった実験参加者が、徐々に、なんとなく不安な気持ちになったり緊張し始めたりするという結果になったそうです。

こういった実験から、人は生理的な現象(過呼吸)や自分の行動によって、自分の気持ちや感情を意識し自覚する傾向があると考えられています。


これは「ストーカー」や「DV」といったことにも実は繋がっていて、上記を踏まえればあの異常な状態を少し理解することができます。

ストーカーの例であれば、普段は普通の生活もできる人が「いたずらをしたり待ち伏せをしたりすること」によって、「自分がそこまでするなんて、自分はその人のことを本当に好きなんだなぁ」と感じさせる要因になっていると考えられます。

DVも同じような感じで、「殴られるなどの暴力を振るわれ続けても一緒にいること」が、「こんなにも我慢できるなんて、自分がその人のことをそこまで好きなんだなぁ」と感じさせる要因になっていると考えれば、暴力は苦になっているものの別れずにいるのが理解できます。

そして上記のどの例でも、「ほんの少し気になるからちょっといたずらをしてしまおう」とか「子供もいるし今は我慢しておこう」といった別の理由や小さな原因からの行動で、ほんの少しだけあった感情を強く意識してしまい、さらに次の行動に繋げてしまってまた感情が強くなると、いう変なスパイラルを起こしてしまうのです。


そういった事実を踏まえたうえで今回の漫画の例を見てみると、「(誤認ではありますが)触角が光っている」という現象から委員長は自分が求愛しているのではないか考え、その行動から自分を本気で卑しい女と勘違いしてしまってもおかしくないことがわかると思います。


「感情があって行動が出るのではなく、行動によって感情を強く自覚することもある」ことを覚えておけば、起こった感情にただただ流されることが無くなります。

自分の気持ちや感情と一般的な考え方のちぐはぐで悩んでしまったときや、「自分は本当にそう思っているのか?」と自分の感情自体に悩んでしまったときには、このことを思い出してみてください。

すると、「普段当たり前のようにしている行動のせいで思い込んでしまっていないか?」という確認ができるようになるので、新たな判断材料をひとつ、手に入れることができると思います。

ぜひ覚えてみてくださいね!


以上、行動することでそれに派生する感情が沸き起こることについてのご紹介でした。

今回の「実は私は」は、ドのつく真面目な委員長の良さがよくわかる回だったんじゃないかなーと思います。

「実は私は」はラブコメですが、それぞれのキャラ設定が突飛なこともあって、それぞれがとても個性的で笑えるうえに、それぞれのキャラの良さを感じられる回が多くて個人的にとてもオススメです。

ラブコメ好きな方は、ぜひ一度目を通してみてくださいね!



ここまで読んでくださって、ありがとうございました!

(※ 掲載した画像は紹介作品からの引用で、著作権は作者および出版社にあります)
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