2014年5月11日日曜日

ペーパーブレイバー Lv.49「新しい世界で」 (やる気を出しやすくするための「公式」がある!?)

今回は週刊少年チャンピオン23号掲載、ペーパーブレイバー Lv.49「新しい世界で」を例に、やる気を出しやすくするための「要素」とその関係性について、ご紹介したいと思います。


やった方が良いことだとわかっていても、なかなかやる気が出ないことってあると思います。

勉強でも運動でも、絶対に良いものだと頭では理解しているにも関わらず、どうしてやる気が起きてこないのでしょうか?

もちろん、時間が足りていないという問題もあるかもしれません。

でももしかしたら、それ以外に「足りていないもの」があるせいで、できなくなっているのかもしれません。

やる気を出すために必要な要素を知っておくことで、邪魔している原因を取り除きやすくなり、やる気を出しやすくすることができます。

今回はその「要素」と「関係性」を、公式としてご紹介します。


(※※ ここからネタバレを含みます。ご注意ください ※※)


まずは、ペーパーブレイバー Lv.49「新しい世界で」のあらすじから。

前回までのお話で、主人公でありこの世界の勇者である道光勇人(みちびかり ゆうと)とその仲間たちは、思いがけず出会ってしまった魔王が世界を滅ぼそうとして発動させた魔法を、命からがら、なんとか止めることができました。

その「世界を救う」ということの規模の大きさや「本当にもうダメだ」と思えた戦いの経験があまりにもインパクトのある出来事だったため、新入生歓迎旅行で京都に来ているにも関わらず、その戦いのあった旅行1日目の夜から、彼らの心はずっと上の空でした。

出来事が出来事なだけあって、未だに生きた心地さえしない勇人。

そんな今回の経験は、勇者の血を引いているにも関わらず今までやる気がゼロだった勇人に変化をもたらしました。

今回の一件があったことで、「これからはもうちょっと…」と思えるようになっていたのです。

そんなところに、勇人はまた魔王と鉢合わせします。

魔王は力を使い果たしていたためすぐには世界を滅ぼそうとはしないものの、「次の機会も防げると思うなよ?」と、勇人に脅しをかけてきました。

しかし勇人は怖がりながらも、今までの勇人では考えられないくらいにしっかりと「何回でも止めますがね!!」と言ってのけます。

そしてこれから、「新しい世界で、勇気を持って歩いていける」と、自らも進んでいくことを心に誓うのでした。



ここから、今回のブログのテーマに入ります。

今回注目したところは、勇者の血を引きながらも今までやる気がほぼゼロだった勇人が、「これからはもうちょっと(もっと)…」とモチベーションが上がった点です。

普通に考えれば、なんとかなったとはいえ魔王の大きな力を目の当たりにし、死ぬような思いをしたのであれば「そんな体験はもう十分だ!」とやる気を無くしてもおかしくないと思います。

にも関わらず、なぜ勇人の気持ちは「これからはもうちょっと」という改善の方向に向かったのでしょうか?

これは、今回の経験で「出来そうだと思う気持ち(=期待)」が増えたことが要因と考えられます。


ここで、目的達成への意欲(モチベーション)に関する、心理学で考えられているひとつの公式をご紹介します。それは、

「達成思考行動 = 動機 × 期待 × 価値」

というものです。
(「式とか数学はどうしても苦手で頭に入ってこない」という方は、順次説明していくのでここでは無視して下さっても結構です)

「達成思考行動」というのは、目的達成への意欲と考えてください。

つまりこの式は、「目的達成への意欲は、その目的へのやる気を起こさせる動機と、その目的がどのくらい達成できそうかという期待と、その目的がどのくらい価値のあるものか、によって変化する」という意味になります。

この式の興味深いところは、全ての要素がかけ算になっていることです。

つまり、「動機」「期待」「価値」のうちひとつでもゼロなら、その目的への意欲はゼロになるということです。

実際の例に当てはめて、どれかがゼロなら本当にやる気が起きないのか考えてみましょう。

例えば「ダイエットをしよう」という目的を持ったとします。

(動機がゼロの例)
あらためて体重を測ってみて、自分の体重がダイエットを必要としない程度のものであれば、ダイエットをしようとは全く思わないと思います。

(期待がゼロの例)
・ダイエットのために運動しようと考えている量以上に必ず食べるであろう状況(食欲の方が勝っているなど)
・ダイエットのための時間が取れず、明らかに達成が不可能な生活リズムな場合
・「ずっと何も食べなければ良い」など、絶対に無理だとわかるような方法を考えている
などのときは、どうやっても達成できるという期待が持てず、ダイエットを続けようという意欲は湧いてこないはずです。

(価値がゼロの例)
たとえばダイエットをするきっかけが「スタイルを良くしてまわりに褒められたい、モテたい」という気持ちだった場合、それにも関わらずその結果を見せる機会が全く無ければ、その人が考えるダイエット自体に価値はなくなり、やろうとは思えないと思います。
(もちろん健康面での価値を見出していた場合は、価値はあります)

上記のように、意欲を持つためには「動機」「期待」「価値」の3つの要素が必要不可欠になるのです。


今回の例でご紹介した話に当てはめてみましょう。

勇人の目的は今回の話の流れだと「魔王が世界を滅亡させようとするのを阻止するために強くなること」になると思います。

動機:自分が勇者の血を引く者であり、世界滅亡を止める立場にあること

価値:世界を守ることは当然、価値あるものだと思われる

と、この2点はクリアしているのですが、実は勇人はなぜか全くレベルが上がらない状況で強くなっていく気配が無く、また唯一の武器である「カラドボルグ」という剣がなぜか全く切れないという状態にあるため、勝てるだろうという「期待」がほぼゼロに近い状態にありました。

しかし今回仲間の力を借りたとはいえ魔王が世界を滅ぼすために行った魔法をなんとか阻止することができたこと、またなぜかはわかりませんが本番ではカラドボルグで魔王の服を切ることができたことで、「もしかしたらできるのかも」と思えるようになったと考えられます。

つまり「期待」の部分が大きくなったため、その分だけ勇人の意欲が上がったと考えることができるのです。

そう考えるとなんだかとても「現金な考え方だなあ」という気もしますが(笑)、しかしその分、リアルな感情だというのも感じられると思います。


何か目標や目的を持っているにも関わらずなぜかモチベーションが上がってこないときは、自分の中で「動機」「期待」「価値」の3つの中で弱くなっているものがあるのかもしれません。

それが何かを自己確認することで、自分を納得させつつモチベーションを上げることに繋がっていくと思います。

これは、どんな小さな目標でも当てはまることだと思います。

機会があれば、ぜひ一度試してみてくださいね!


以上、やる気を出しやすくするための要素とその関係性についてのご紹介でした。

「ペーパーブレイバー」は、個人的にとてもお気に入りの漫画です。

それはキャラクターの魅力によるところが大きいのですが、それとは別に、「目標に向かって歩いていくゆっくりさがとても良く表現されている気がする」という部分も要因としてあります。

実際の現実世界でも、いくら頑張っていても、何かがそんなぱっとできるようになるなんてことはそう無いと思うんです。

なんとなく考えごとをしながら、なんとなく悩みながら、時には状況やまわりに流されたりしながら、気が付いたらここまで来ていた、なんてコトがあることがうまく表現されている気がして、ものすごく共感できるんです。

明確な何かを持っていないのだけれど、なんとなく問題がそこにあるような気がしてならない。

そんな感覚をお持ちの方は特に共感できると思います。

よければぜひ一度、読んでみてくださいね!



ここまで読んでくださって、ありがとうございました!

(※ 掲載した画像は紹介作品からの引用で、著作権は作者および出版社にあります)
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