2014年4月9日水曜日

黒子のバスケ 第256Q 「これでも必死だよ」 (「くやしさをバネにする」ためには、何が必要?)

今回は週刊少年ジャンプ2014年19号掲載、黒子のバスケ 第256Q 「これでも必死だよ」を例に、くやしさをバネにして伸びるために必要なことをご紹介したいと思います。


「くやしさをバネにする」という言葉を聞いたことがあると思います。

会社で仕事上の失敗して上司から「このくやしさをバネにして頑張れ」と言われるなど、なにか悪いことがあったときに励ましの言葉としてかけたり、かけられたりするものです。

でもこれ、そのままの言葉では受け取れない経験をしたことはないですか?

失敗したら、気持ちが落ち込んで動けなくなることだってあると思います。
そんなときにもう次の事を話されたりしても、すぐに「よし、次頑張ろう!」となれるとは到底思えません。

しかし失敗があったからこそ、次に目を向けて頑張れた経験をしている方がいらっしゃるのも事実です。

次に向けて、くやしさをバネにして頑張るには何が必要なのでしょうか?

今回はそれについてご紹介したいと思います。


(※※ ここからネタばれを含みます。ご注意ください ※※)


まずは、黒子のバスケ 第256Q 「これでも必死だよ」のあらすじから。

「黒子のバスケ」では現在、主人公の黒子テツヤ(くろこ てつや)が所属する誠凛高校バスケットボール部と王者・洛山高校との、ウィンターカップでの試合の真っ最中です。

試合は第3クォーター、誠凛側はキャプテンでシューターの日向(ひゅうが)がファウルトラブルと残り時間の関係で試合に出ることができない状況となっていて、その代わりに控えの小金井(こがねい 愛称「コガ」)がコートに出ています。

小金井がマッチアップする相手選手の実渕(みぶち)は高校屈指のシューターで、それに対し高校からバスケを始めた小金井は実力面で圧倒的に不利と見られましたが、その野性と相手の動きを見る集中力で、実渕のシュートを止めることはできなかったものの、シュートを外させるほどのディフェンスを見せました。
(ここまでが先週のお話です)

それを見た日向は、実渕のフォームには次にどういったシュートが来るのかを予測できる変化があるのではないかと考えます。
またコートでは火神(かがみ)のフォローもあり誠凛が点数を決めますが、洛山の攻撃が始まると経験で劣る小金井のところを実渕がまた攻め立てます。

実力差を考えるとこの後もそういった展開が続くと考えられるため、なんとか実渕を止めたい小金井。

そしてその小金井にひとつ前のシュートを外させられている実渕は、先ほどとは違う、自分にディフェンスとしてついている人間が動けなくなる「虚空」と呼ばれているシュートを放とうとします。

その瞬間、小金井の頭に過去の出来事がフラッシュバックします。

野球・サッカー・水泳・テニスなど、始めたもののどれも長続きしなかった小金井が姉にバスケを始めると伝えた際に、「合う合わないはあるが、続けてみないとわかることもある」という話をされたこと。

そして小金井はバスケを初めて間もなく、練習のキツさや初心者でまわりの足を引っ張ってしまっていることから、今までのスポーツと同じくバスケも辞めようと決意したこと。
しかし、それを小金井の友人である水戸部(みとべ)が止めたこと。
水戸部の制止に応え、バスケを続けると決意したこと。

バスケを続け、練習にも慣れてきて徐々に足を引っ張ることもなくなってきた頃、小金井含め、誠凛は全国に出るための大会の決勝リーグで全敗を経験したこと。

そして次こそはと臨んだ大会でも決勝リーグでも全敗を経験して、涙を流したこと。

しかしその頃には、彼の頭にはもう「バスケを辞める」なんていう発想は無くなっていました。

「続けてみてはじめてわかること」はまだいまいちピンとこない状態ですが、バスケを続けていたことで生まれたさまざまな思いから、動けないはずのシュートに対して必死に対抗し、そして動くことに成功します。

シュートはわずかにずれリングで跳ねたものの、無情にも入ってしまいます。
そしてその結果、「虚空」に抗えたにも関わらず止められなかったことで、「虚空を打っていれば小金井には止められない」という情報を相手に与えてしまいます。

しかし小金井と実渕のやりとりでヒントを得た日向が、実渕を止めるべく、第4クォーターに向かい準備をします。



ここから、今回のブログのテーマに入ります。

今回注目したのは、「一度バスケを辞める決意をした小金井が、決勝リーグで2回の全敗を経験したにも関わらず、なぜバスケを辞めようという発想すらない状態だったのか?」ということです。

普通に考えれば、2度も全敗という、ぐうの音も出ないような経験をしたなら「自分にはやっぱり無理なのでは?」と思い、目標を諦めてしまってもおかしくはありません。

しかし、彼はそのときには「バスケを辞めるなんて頭になかった」のです。

どういうことが影響しているのでしょうか?

もちろん関わっている条件は大小含めいろいろ考えられると思いますが、ここで心理学的に高いモチベーションを保つ秘訣をひとつご紹介したいと思います。

実は、高いモチベーションを保つには「目標を頑張れば届くが、頑張らないと届かないところに設定する」というのが効果的だということがわかっています。
(詳しい解説をしてある回の投稿へはこちらのリンクからどうぞ)

それを踏まえた上で例に出てくる回想中の小金井の状況をもう一度見てみましょう。

彼は「バスケで全国大会出場(して日本一になること)を目指して努力し、あと一歩のところ(決勝リーグ)まで来て敗退」しました。

つまり彼は目標(全国大会出場、日本一)まであと少しのところまで来ています。
あと一歩のところまで来たことで、目標が実現可能なのか不可能なのかいまいちわかっていない状態から、明確に「あと少し」のところまできたのです。

そう考えると、「目標が頑張れば届くが、頑張らないと届かない」状態なのがわかります。

目標まであと少しというところまでくると、特にその目標が大きければ大きいほど、自然と力が湧いてくる(モチベーションが上がる)のはなんとなくイメージできると思います。


つまり「くやしさをバネにする」には、失敗しても努力した結果、目標が正しい位置にあることが大切になってくる、ということです。


また今回の例では自分の行動によって、目標は正しい位置にちょうど来ましたが、そういったことばかりではありません。

たとえば全国を目指して努力して大会に出たけど、1回戦敗退で全国なんて夢のまた夢に思えてしまった、など目標として掲げたものが明らかに遠くてモチベーションが下がったときは、目標自体を修正するようにしましょう。

高い目標を持ってやる気が出るのであればそれで良いと思いますが、上記の例の場合なら「次は必ず1回戦突破!」という目標の方が、モチベーションも上がりますし、明確に何をするかが出てくると思います。

ただし今回の例のように、もともとの実力から考えると高すぎるはずの目標が、努力の結果しっかりと捉えられる目標に変わることで、上達したことが実感でき、それが「成功体験」として得られることで大きなモチベーションに繋がることも十分に考えられます。

目標は高い方が良い、と言われやすいのはおそらくそういった要因もあると思います。


失敗をバネにして成功に繋げるためには、

・行動が失敗に終わっても、そこから自分の現状や実力を把握し、「頑張れば届くが、頑張らないと届かない」ところに目標を設定すること

・行動が最初に設定した目標に届かなくても、どのくらい近づいたか、どういったことがわかったか、から「成功体験」を得ること(どういった面では成功しているか、を見つけること)

の2点を注意することで、ただの失敗と感じてモチベーションを下げること無く、むしろ上げて行くことができます。


実際の生活の中でよくある失敗として、大切なのは「くやしさ」があることだと思ってしまうことです。

くやしさがあればそれを必ずバネにできるかというと、そういうわけではありません。そんなときに追い打ちをかけるとそのまま無気力になってしまってもおかしくはないので、注意しましょう。


以上、くやしさをバネにして伸びるために必要なことのご紹介でした。

回想中の、今年こそと臨んで決勝リーグで全敗したときのコガの頭の中には「自分がもっと頑張っていれば、できたかもしれない」と思えた部分もあったと思います。

だからこそ、くやしい気持ちも生まれるのだと思います。

そう考えると、「You can do it !」(おまえならできる!)っていう励ましの言葉は、使いどころによっては凄く効果のありそうな言葉ですよね!

…別に、「黒子のバスケ」だから過去OP曲に合わせて言おうと思ったわけじゃないんですよ?(笑)

相変わらずアツい展開を続けてくれる「黒子のバスケ」、ぜひ一度読んでみてくださいね!

(※ 掲載した画像は紹介作品からの引用で、著作権は作者および出版社にあります)
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