2014年3月21日金曜日

聲の形(こえのかたち) 第30話「支え」 (コミュニケーションに強くなるには、「沈黙」に強くなること!)

今回は週刊少年マガジン2014年16号掲載、聲(こえ)の形 第30話「支え」を例に、「沈黙」に強くなることがコミュニケーションに強くなることに繋がることをご紹介します。


人と話をすることは、何気なく行っていることですが意外に難しいことだと思います。

思い返してみると、趣味の合わない人や初対面の人とうまく話が合わず、思うように仲良くなれなかったりすることや、そもそも何を話して良いかわからず結局何も話せなかった、なんてこともあると思います。

そんなとき、一番怖いと思ってしまいがちなのが「沈黙」

特に、話さなければならないテーマがあるにも関わらず、思うように話が進まない上にこの「沈黙」が訪れてしまうと、「なにか話をしないと!」と思い、自分でもくだらないと思えることや言わなくてもいいことを言ってしまい、逆に相手を怒らせたり場をしらけさせてしまったりします。

「沈黙」に強くなるとそういったことがなくなるため、コミュニケーション能力の向上に繋がる、というわけですね。

実際、「沈黙に強くなること」がコミュニケーションの大切な方法の1つとして、本やブログの記事としてさまざまな所で紹介されています。

今回はこの「沈黙」と、その対策方法についてご紹介します。


(※※ ここからネタばれを含みます。ご注意ください ※※)


まずは、聲(こえ)の形 第30話「支え」のあらすじから。

主人公の石田将也(いしだ しょうや)とその友人は、とある橋へ火曜日によく集まることになっていました。

今回もいつも通り、火曜日にその橋へとやってきた将也。

しかしそこで見つけたものは、友人となった西宮硝子(にしみや しょうこ)の妹で、比較的気が強く男勝りな面も持つ西宮結絃(にしみや ゆづる)の、少し遠いところで川に向かって涙を流す姿でした。

初めて見るその姿に声をかけづらかった将也は少し悩んだあと、思い切って声をかけようと思いましたが、そのときにはすでに彼女は移動しており、いつの間にか彼の近くに来ていました。

将也は先ほど見た姿を訪ねようとしますが、目の前で普段通りにしている結絃に押され、普段通りの会話をしようとします。
しかし逆に、何気ない将也の「なんかあったのか?」に対して、思わず結絃が反応してしまいます。

いつもの場所に姿を見せない硝子、いつもと違う感じの結絃を不安に思い、将也は半ば強引に結絃をご飯へと誘いました。

ファーストフード店へ入りメニューを注文し「よし! 喰え!」というも、「食欲ねーし」と飲み物だけ飲む結絃。話はなかなか弾まないものの、「今、学校は楽しいのか?」と、普通の会話を将也は心掛けます。
そして話題が結絃の趣味であるカメラの話へと移り、最近どんな写真を撮ったのか見せてもらうと、そこには動物の死骸ばかりが写っていました。

若干気持ち悪く思いつつも話を合わせようとしますが、「センスねーよ」とあっさり返される将也。

そんな中、一枚だけおばあさんの顔が写っている写真を見つけ、「こーゆーのもっと撮ればいいじゃん」と話したりしますが、母親に叱られたから二度と撮らない、と結絃は言います。
そして再び沈黙が訪れた後、唐突に結絃が喋りはじめます。

いまいち話の中身がつかめなくて戸惑う将也でしたが、すこしの沈黙のあと、「つまりオレはひとりぼっちで超退屈ってこと」と結絃は結論を言ってくれました。
それに対して、周りには自分やその他の人間も大勢いるし、必要なら連れてくると将也は話をします。

そこに、「母親が心配しているから戻って欲しい」という姉からのメールがきます。
戻ろうとする結絃に、泣いていた姿を見ていたこと、その姿を見て心配だと思ったこと、後悔したくないから力になりたい、せめて今日は送っていきたいことを将也は伝えます。

勝手にすれば、と答える結絃。

そして何を話すでもなく結絃を送っていた先で、今日が結絃や硝子の祖母の告別式であったことを、将也は知ります。



ここから、今回のブログのテーマに入ります。

今回注目したのは、何回も出てくる「沈黙」のシーンです。

この回だけで実に10回ほど、どちらかが沈黙するシーンが出てくるのですが、それぞれに違う部分があり、それが感覚的に捉えられるようになっています。

実際に話の中で、それを感じながら将也は話していると思うのですが、この「沈黙」に強くなることが、どうやってコミュニケーションに強くなることに繋がっていくのでしょうか?


たとえば、今回の記事半ばで紹介した「沈黙」に対して将也が気まずく感じ、全てでそのときに思いついた適当な話を振っていたらどうだったでしょうか。

おそらくですが、結絃は自分から何かを話し始めるということはなく、彼女が今どういう心境なのか(ひとりぼっちで超退屈という心境)を知ることはなかったのではないでしょうか。

それだけならまだしも、泣いていたのを見たことを言うタイミングを間違ってしまい、「関係ない」と怒らせてしまうこともあるかもしれません。

つまり、相手の事を考えずに言葉を繋ぐだけでは、そういった大切なことを見逃したり、余計な話をして地雷を踏んでしまったりすることに繋がりかねない、ということです。

沈黙がいま適切なのかどうかを見極めることが大切、ということですね!

ちなみに、実際にそれを考えずどうでもいい事を喋り続けてしまうと、だいたい「つまらないことばかり言う、うるさい人」という評価になってしまい、せっかくの努力も水の泡になってしまいます。

コミュニケーションで大切なのは、「相手という存在」です。

誰かが居なければコミュニケーションも何もない、というのは普通に考えればわかることですが、沈黙によってそれを忘れてしまっては意味がありません。
自分の恐怖感から喋り続けることは、ただの自分勝手な行動と捉えられてしまいます。


では言葉を繋ぐだけではなく、沈黙に対応するにはどうすれば良いのでしょうか?

それは、沈黙の理由によって対応する方法も変わってきます。まずは沈黙の理由を知るところからはじめましょう。


沈黙が訪れる理由として、大きなものが3つあります。

・(相手が)どう話そうか考えている
・(相手が)こちらの反応を待っている
・(どちらか、もしくはどちらも)感情が先走っていて、それを抑えている

上記を踏まえて今回の漫画の例を読み返して頂ければ、それぞれのシーンで「なるほど」と思えるものもあると思います。

それぞれの場面で表現されている沈黙が違うことがわかると、対策はとてもわかりやすくなります。


1.相手がどう話そうか考えているとき

この場合は、ただひたすら相手が話し始めるのを待つのが良いと思います。
しかしどうしても不安に思ってしまう場合は、相手を見て「表情で語る」のがオススメです。

先にも少し出ましたが、コミュニケーションを取るのが本来の目的です。
真面目な話、はずかしいと相手が感じる話など、今話をしている内容によって、真面目な表情(や態度)で待ったり、何気なくて何でも受け入れてくれそうな笑顔で待ったりなど、相手が話しやすい表情を作ることに意識を向けてみましょう。

そうすることで沈黙だけに意識が行かず、相手に話し始めるまでの間を持たせてあげることもできます。


2.相手がこちらの反応を待っているとき

この場合は、思う存分話してあげてください(笑)

ただし、話が逸れては相手が求めているコミュニケーションは成り立ちません。本筋に沿った内容や今の自分の思っていることや考えを、素直に伝えられるように意識しましょう。


3.感情が先走っていて、それを抑えている

この場合は1で紹介したように表情で語るのも良いですが、それが難しければ、食事中なら口に物を運んだり、飲み物を飲んだり、お手洗いに行ったりするなど、実際に何か行動をするのがオススメです。

実は、男性が怒ってしまうと女性に比べ心拍数がなかなか下がらないことが、心理学での実験によってわかっています。
口ゲンカのようになってしまい、お互いが感情的になってしまった場合は特に、ちょっと席を外す許可を貰い(もしくはあげて)、少し時間をあけることが良いと思います。

同じように、喜怒哀楽が強すぎてコミュニケーションを取れず沈黙してしまった場合は、少し時間をあけるため、何か別の行動を取るようにしてみましょう。
その際にはコミュニケーションの一環として、スマホを触るなら「さっきの話をメモしておいて良い?」や「終電を先に調べておきたい」など、自分がする行動の理由も添えておくと、流れとして自然なうえ、相手の気分を害さない可能性も高くなるので伝えておきましょう。


沈黙には理由があること。
その要因によって、行動を変えれば無駄な話をせず、適切な沈黙を保てること。

その2点を沈黙中に思い出せるだけでも、話の内容が変わり、その結果良い案や良い結論が出て、良い行動へと繋がっていくかもしれません。

沈黙が来て困った際には、ぜひ試してみてくださいね!


以上、「沈黙」に強くなることがコミュニケーションに強くなることに繋がることのご紹介でした。

ずーっとテーマに使いたかった「聲(こえ)の形」、やっとご紹介することができました!!

最近始まった週刊少年マガジンの漫画の中でも、これは特にオススメの作品です。

現在週刊少年マガジンで連載されているものとは別の版もあることが要因かもしれませんが、2014年3月21日現在、まだ3巻までしか出ていないにも関わらず、そしてまだ30話までしか来ていないにも関わらず、すでに読み応えばっちりの作品に感じます。

特に人間関係に悩んでいる方や、過去の自分の行いに後悔がある方は、とても共感できるのではないかと思います。

まあ過去に後悔がない方はあまりいらっしゃらないと思うのでほとんどが当てはまってしまうかもしれませんが(笑)、とにかくオススメです。

ぜひ一度、読んでみてくださいね!

(※ 掲載した画像は紹介作品からの引用で、著作権は作者および出版社にあります)
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