2014年1月3日金曜日

アホガール 2014年4・5号掲載分 (相手にお願いを聞いてもらうためのコツ)

今回は、アホガール 2014年4・5号掲載分を例に、相手にお願いを聞いてもらうためのコツをご紹介します。


家族に家事や掃除などを手伝ってもらったり、上司が部下にやってほしい仕事をお願いしたりするなど、日常生活の中で誰かに何かをお願いする機会は、仕事でも私生活でも意外に多くあると思います。

そしてこのお願いというのは、聞いてもらえないことも意外に多いと思います。

特に家族への家事のお願いなどは、近い間柄で大した労力でもないにも関わらず断られることもよくあります。

実は、こういったお願いはやり方次第で受け入れてもらい易くなることはご存知ですか?

このコツを知っておくことで、「簡単なお願いすら聞いてもらえない」とイライラしたり、お願いではなく命令をしてしまい空気が悪くなったりすることを防げる可能性が上がりますよ!

※※ ここからネタばれを含みます。ご注意ください ※※


まずは、アホガール 2014年4・5号掲載分のあらすじから。


今回は、主人公あっくんの妹、瑠璃ちゃんの誕生日回です。

各自プレゼントを持ち寄って、瑠璃ちゃんの誕生日を祝いますが、あっくんが用意したプレゼント「特製 学歴のいらない職業紹介BOOK」が、勉強を頑張っているけれども結果が伴わない状況の瑠璃ちゃんからすると、努力を否定されたように感じられ、怒らせる結果となってしまいます。

お兄ちゃんの気づかいの無さに怒り、部屋に籠る瑠璃ちゃん。
どうすればいいかわからず、妹の気持ちをきちんと聞くことを勧められ、「瑠璃の気持ちを聞きたいんだ」と交渉する兄あっくん。
「ヤダ」と即答の瑠璃ちゃん。

いろいろな方向から引き続き話を聞かせてもらえるように交渉を続けますが、瑠璃ちゃんには聞き入れてもらえないどころか、あまりの「言ってもムダ」的な部分への的確な理由の指摘にあっくんの心は折れそうになります。

それでも「瑠璃は大切な家族」と立ち上がり、強引に部屋に入っていって、
「もう一度……チャンスを頂けないでしょうか…」
「関係を修復するチャンスを!!!」
と下手からお願いに出るあっくん。

妹相手に土下座まで行い、「勉強を精一杯教えること」と「諦めろなどと絶対に言わないこと」をさらに条件に出すことで、瑠璃ちゃんがついに折れました。

(ただしその後、まず瑠璃ちゃんに勉強を教えるところからスタートしますが、かけ算ができない妹に微妙な顔をしてしまい、結局妹との関係改善は失敗してしまいます(笑)) 



ここから今回のブログのテーマに入ります。

まず、実際に行われた心理学の実験をご紹介します。

日中に大学のキャンパスを一人で歩いていた通行人に、お願いをするという実験です。

まずお願いする側が、自分が青少年育成プログラムに参加している人間であることを相手に伝え、その後、青少年育成プログラムに関するお願いを相手に伝えます。

お願いの仕方は3種類に分けて行われました。

まず1つめの方法は、最初に簡単には到底引き受けられないような長期間の大きなお願い(非行少年のカウンセラーとして最低2年間、毎週2時間のボランティアに参加して欲しいという内容)をしたのち、それを断られてから、1日だけで終わる小さなお願い(非行少年の動物園旅行への付き添い役として、一度だけ2時間程度のボランティア活動に参加して欲しいという内容)をする方法です。

2つめは、最初から上記の小さなお願いの方のみをする方法です。

3つめは、上記の大きなお願いと小さなお願いを同時にする方法です。

この3つの方法を試し、それぞれの方法で小さなお願いを引きうけてくれた人の割合を調べたところ、2の方法では16.7%3の方法では25%でしたが、1の方法では50%と半数の人がお願いを引きうけてくれる結果となりました。
(ちなみに、大きなお願いを引きうけた人は居ませんでした。)


結論として、お願いをする際に先にハードルの高いお願いをしておいて、その後に比較的気楽にOKしやすいお願いをすることが、お願いを聞いてもらうためには有効な手段ということです。

これは、相手のお願いを断った際にはその内容に関わらず、罪悪感を感じるからだと考えられます。
そしてその傾向は、その依頼が唐突であったり、全く自分がする必要のないものであっても起こるということが、実験の結果からも十分あると考えられます。


今回の「アホガール」の中では、あっくんの言い方が途中で少し変わることに注目しました。

最初は、「気持ちを聞きたい」「どうして話したくないんだ」と妹と「話をすること」のみが交渉の内容となっていますが、最後には「もう一度……チャンスを頂けないでしょうか…」 と目的が「話をするチャンスを貰うこと」に変わっています。

結果としては話をすることが目的になっているので同じ感じがしますが、「話をしてください」と「話をするチャンスをください」では、後者の方が相手が途中で話をすることを止めやすく感じることなど、お願い内容を実行するやりづらさが減っていることが感じられると思います。

身近な人からのお願いであったこと、納得いかない内容であるとはいえ自分のことを考えて行動してくれていること、さらに土下座や自分を卑下する喋り方をするなどで、瑠璃ちゃんに罪悪感を感じさせることができたことは、内容から十分想像できます。

そしてその結果、お願いを聞いてもらえたと考えられることもできると思います。


ただし、この方法を使う場合はお願いの内容やお願いする相手によって、最初のお願いの段階で嫌悪感を感じられる可能性もありますので気を付けるようにしましょう。


以上、相手にお願いを聞いてもらうためのコツについてでした。

アホガールは内容がしっかりとギャグなので、こういうちょっと真面目な雰囲気でテーマにあわせて扱うのはちょっと変な感じはするのですが、今回の話にもですが、切り返しの上手さなど「参考になるなあ」と思うところが意外とあるとよく感じています。

個人的に特に逸品と思っているのは(たぶんこの漫画の一番の笑いどころでもあると思いますが)「よしこのウザい振りと返し」です。

人をわざわざイライラさせようと思うことはあまりありませんけど、もしあればぜひ使ってみたいと思います(笑)

(※ 掲載した画像は紹介作品からの引用で、著作権は作者および出版社にあります)
新品価格
¥450から
(2014/1/3 03:46時点)

SNS